KSネット俳句会

132回   
                                                                                平成29年3月1日    メール句会

                                           
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          アトリエ
今年こそ姉の墓参をあんず咲く
春寒や主治医の逝きし診療所
春霞富士を隠してヨット浮く
春あらし雨戸叩いて笛吹きて
つまづいてオットットット春の泥           うーろん
春霞リュック一つの旅支度
亡き父の声かと思ふ春の潮
春キャベツ菜畑一面植えらるる
よく笑ふ藁葺小屋の春の夕
三才のモノクロ写真ひな祭り         三葉子
見つからぬ子がゐる春のかくれんぼ
老いの骨脚に芯入れ春隣
三月や猫の絵文字を三つほど
春の雲一茶の里より来たるかな
木から木へ跳ぶ軽業師春一番
         柳子
春一番暖簾の奥の暗さかな
花冷えや兄の遺せし句帳読む
新しき靴の軽さよ春ラララ
眉美しき白衣観音春浅し
銭洗人のにぎはひ水ぬるむ        藤遊子
置物のごとく初島春の潮
春潮へ巨大タンカー割つて入り
春の雨また予備校の門くぐり
過労死といふも戦死や春の雪
散歩道一筋はずれ土筆摘む