KSネット俳句会

133回   
                                                                                平成29年4月5日    メール句会

                                           
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       しかの
空に海溶けて卯の花腐しかな
五位鷺の昼はねむりて蘆の角
老いてより仲良き姉妹さくら餅
芽吹きそむ木々は赤子のごと穢れ
切り岸の潮に錆びゆく涅槃西風        藤遊子
植木市我の余命をふと思ふ
さり気なく別れてきたり四月馬鹿
逆光の春日をかへす富士の峰
啓蟄や煙草のにほひ残る路地
確かなる存在ありていぬふぐり        柳子
四万十の沈下橋とや霞立つ
心なき身にやはらかき春の風
若人の声の輝き春愁ひ
暮れ遅し夕餉の支度忘れさう
ぶらんこの揺れを残して子ら帰る        三葉子
露座仏の?の光りに風の春
老桜の朝の蕾がほころぶ夕
優しさは句柄と文字に春の風
春の風松の根つこを抜けてくる
スマホ打つ指の影浮く春灯
       
         うーろん
一匙の砂糖零るる春の宵
三月菜吾の定番和のサンド
桜咲くザクザク編のマイシューズ
コーヒーのミルク渦巻春の風
親馬まであと少しよと仔馬撫で        自由雲
人は去り花は忘れずめぐり来る
ぬか床を新たに仕込み春夕べ
散歩道黄母衣のごときミモザ咲く
白木蓮散りて武骨となりにけり
八朔柑たわわに熟るる我が狭庭