KSネット俳句会

134回   
                                                                                平成29年5月10日   

                                           
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     藤遊子
山に湧き海に出でゆく春の雲
児の声にひたすら泳ぐ鯉のぼり
山城の本丸あたり青き踏む
弾丸のごとく鰺刺し海に落つ
竹皮を脱ぎて浮世の風を知り      うーろん
菖蒲湯の香立つ風呂は清々と
龍のごと風に踊れる鯉のぼり
タイル割れ蟻が一列初夏の陣
子供の日古書即売会に群るる親
芝さくら木陰でしばしまどろみて      かつら
子規展へ青葉若葉を抜けてゆく
夏落葉運転免許返上す
農鳥の見ゆる信濃路今朝の夏
水郷の小流れ濁る田植ゑ時
膝立ててくつろぐ菩薩夏近し      アトリエ
清流を描きたしと出づ夏の旅
風光る画布に見立てし食の卓
新緑中や背の子うたい出す
ままごとのやうに並んで春野菜
この笑ふ絵皿の中の鯉およぎ
     しかの
墨染のことに清しや夏めく日
大鯉の喉どこまでさくら散る
空見たく出目金ときに仰向ける
一山はあまねくみどり返照す
岩間より眼きらきら青蜥蜴       柳子
島言葉盃に受け春の宵
行く春や島の砲台跡に佇つ
春宵を一人占めする夫の留守
裾たくし笹舟流す夏帽子
空き家増えし離島の村や春の潮      三葉子
清流のきらめき一瞬蝶の黄
国会へ少女の声の爽やかさ
庭に立ち爽やかなれば土握る
看取りしと言へる幸せ風薫る
韮を抜く風に匂ひをうつしつつ      自由雲
木の芽雨季節到来くぎ煮する
植木市青紫蘇の苗五つ六つ
牡丹散るあと何年花咲かす
到来の朝採れ筍夕餉にす
雛罌粟に似て咲きてをり虞美人草