KSネット俳句会

153回   
                                                                                平成30年12月5日
                                                                      鎌倉NPOセンター                                          
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     えぼし
柊の花や疼ける科一つ
ジャンボ機の富士を越え行く冬の晴れ
寒凪や舫をとける漁り舟
街燈の傘のかたちに冬の雨
寒北斗いつか別るる人とをり      アトリエ
たがはざるパリの夕日や冬すみれ
冬の朝ベートーベンを響かする
静かなる二人の夕餉冬の薔薇
河豚料理日延べつづきに今日も過ぐ
パソコンを並べて黙す冬ごもり      かつら
今日はよき夫婦の日なり冬温し
前を行く子の白息の豊かさよ
柊の花や開かずの長屋門
枯蓮の触れ合ふ音の乾きかな
茅屋の五右衛門風呂や木菟の鳴く      藤遊子
物はみな影絵となりて冬落暉
冬凪やコンテナ船のビルのごと
冬の朝優しき調べ御御御付け
冬凪やサーファー黙し波を待ち
朝寒やバス待つ人の黙深し
          三葉子
行く秋の空なり海へつづく道
黙し来て曲る角陰秋灯
   沖縄知事選
沖縄の秋の天地や勝利二字
日向から日向へ歩く夕餉まで
冬の音鉄階段を昇りくる       うーろん
バーゲンの文字に走りぬ年の暮
上空に謎の飛行機冬の雨
夫が先シャトルバス待つ冬日かな
重たげに落ちさうびっしり枇杷の花
黙坐するお花の師匠年惜しむ