KSネット俳句会

148回   
                                                                                平成30年7月4日
                                                     於  大船NPOセンター
                                           
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     えぼし
箱根地は木漏れ日はらりはらり初夏
御高配格別無しや沖縄忌
市役所がアロハに替はる酷暑かな
ふうはりと宙に浮きたる夏未明
足裏を卯浪くすぐる由比ヶ浜      かつら
アカペラで歌ふ軍歌や麦の秋
ほととぎす全身で泣く赤子かな
父が刈り母が束ねる麦畑
鷺の影未だ濁れる植田水
鮎光る祖父手作りのたもあみに      藤遊子
首振りて茅の輪をくぐる鳩につき
閉じた目にか細き音の遠花火
初鰹捌きて足るる夕餉かな
大仏の高き御顔や雲の峰
光る田に波紋を広げ蛇渡る      三葉子
旧友を訪ねあぐねて木下闇
「捻れ切れ」職工の声梅雨の冷え
句を詠まず書も読まずきて五月闇
蚊を打つて風音絶ゆるひとりの居
鎌倉に鉄路の響き梅雨荒し
        しかの
喪の家の誰か草ひく梅雨晴間
この辺り猪のぬた場や夏の霧
缶ビール潰してこころ定まりぬ
森あおがえる今も昔の明日香村
七月の石燈籠に猫ねむる       自由雲
生きる意味問はづ語りに夏盛ん
翡翠の来る当てもなくカメラマン
笹の葉を持つて茅の輪をくぐり抜け
冷し酒つまみは小梅焼き鳥屋
サランスク奇跡を起す白夜かな       うーろん
白玉や身の丈に生きて知る幸せ
サッカーに一喜一憂夏の暁
白玉や過ぎ去れば皆懐かしく
氷室守見上げる空に深呼吸
全体にほぼ煮えている夏の卓