KSネット俳句会

164回　　　
                                                              　                            令和元年11月6日   鎌倉NPOセンター
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
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　　　　　しかの 紅葉宿胸の高さに湖あかり ひやひやとまだ新しき千社札 グランドピアノ置く秋冷の一間かな 熟柿食ぶ思ひだんだん有耶無耶に 月夜茸惚けし人の幸不幸 　　　　　藤遊子 庭木みな踏ん張り立てり野分あと 無患子を拾ひ閑暇を紛らはし 落ち梨と朱書きの目立つ道の駅 父祖の墓魂の数だけ秋桜 浜小屋をきれいに浚ひ野分かな 　　　　　うーろん 野分過ぐ立木の伐採順々に 鮮魚店鰯大漁をど真ん中 壁紙の古びし色や夜半の秋 柚子味噌を置いて座敷の予約席 首里城の土器の破片や冬が来る 　　　　　かつら 頻りなり帰帆の水脈に鰡の跳ぶ 菊日和生家ぽつんと一軒家 防人の墓とか石蕗の花明り 豆柿の背ナ寄せ合うて色づきぬ 秋出水やさしき川と思ひしに