KSネット俳句会

187回   
                                                               
                             
令和3年11月3日   
        
                                        
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     三葉子
昨日より今日の軽さよ秋の木々
老二人包まれて居る秋日和
一葉のみ残して勁き冬桜
水飲器猫来て秋を舐めて行く
秋の夜の深まりゆくや妻寝息      アトリエ
つぎつぎと家電壊れてそぞろ寒
持病ある友多かりきそぞろ寒
とりどりのパンジーの鉢冬近し
破芭蕉太陽フレア浴びる日々
ネット見てストレッチする寒の入      藤遊子
母は空児は母を見る秋の夕
柿つつく小鳥も去りて暮色濃し
豪邸のありし辺りや地虫鳴く
薄日さす八百やぐら木の実降る
俎板は手術台なり鰤さばく      雲?
秋の雲鉄橋の上流れけり
秋の朝日にゆつくりと雨戸あく
今はただ時雨るる夜の逗子銀座
秋風やいまこまやかな風見鶏
萩の花風に揺られて重げなり
 
     しかの
ひと時のうす日に川鵜羽広ぐ
零余子採り傘を逆さに広げもち
転職はステップアップ破芭蕉
秋風に使うて寂し糸切り歯
腰弱きキノコパスタに秋惜しむ      自由雲
縄文の北の大地に星月夜
ハロウインケルトの太古かぼちや煮る
蚯蚓鳴く三内丸山一万年
新米のかをり爽やか生きてゐる
一献会孤り静かに秋惜しむ      うーろん
朝食後五色の薬と寒の水
鍋煮ゆるポン酢多めに冬支度
立冬のドアを開ければ鈴の音
失つたものと得たもの破芭蕉
ズワイ蟹食うや食うことのみ思ひ      かつら
身に入むやバスに手を振る母の影
駄菓子屋の裸電球秋の蠅
秋の?生家にのこる筒井筒
水すむや見ゆる魚は釣れぬとよ
懐かしき日の丸弁当今年米