KSネット俳句会

214回　　　
                                                              　                             　　　　　　　令和6年3月7日  　　　　　　　　　　　　　　　 
　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　うーろん 猫型のロボット運ぶ春ランチ モノクロの片瀬江の島夕霞 墓参り傍らにイヌノフグリ 花見月掘り出し物に出会ふ街 三といふ奇数が並ぶ桃の節句 　　　　　三葉子 春近しミルクの揺れて妻の手に 春駒の夢占いは大吉と 老と春重ねて記す今日三句 チューリップこの先未来とふ地なり 老妻にスマホで見せる春夕日 　　　　　藤遊子 散骨の船しづしづと涅槃西風 城ヶ島渡ればほのか野水仙 まんさくやゲートボールの玉響き 納竿の合図に未練春夕焼け 天園のこよなく晴れて初音聞く 　　　　　自由雲 ミモザ咲く園に児等見ぬ日曜日 春一番ちよつと気取つて街に出て ミツマタののつと咲き出す家の門 早春やミモザミツマタみな黄花 春の水能登の断水甦れ
     　　　　　しかの 下萌ゆる他国を知らぬ港の灯 真青なる空に竹鳴る涅槃かな 風吹くと悲しき眼春の駒 剪定の高きに女みかん山 てのひらのつくしいつしかくたくたに  　　　　　えぼし 外つ国の人も加はる涅槃の日 春夕焼富士の裾野は闇の溶け 春駒の風と戯る都井岬 不整脈完治と言はれ二月尽 エアコンの故障の居間に春炬燵